レース・騎乗技術など

競馬用語集(レース・騎乗技術など)

あおる

馬は発走前に決められた番号のゲートに入っています。

その際、そのゲートの中で立ちあがってしまう時やゲートが開いたタイミングで前肢をあげてスタートを切ってしまうことがあります。

この状況をあおると言いますが、要するにスタートのタイミング悪くなった状況なので、大きな不利となります。

上がり

レースや調教で使う用語です。

競馬の世界では、始めを「テン」、中盤を「なか」、終盤を「しまい」や「上がり」という言い方をします。

レースを観ている中で「上がり3ハロン」はOOと実況が話していることがよくありますが、これは、ゴールから3ハロン(600m)のことを言います。

アーニング・インデックス

この用語は、種牡馬の優劣を判定する為に使う目安です。

出走している馬1頭当たりの収得賞金平均値を1.00と考えて、各種牡馬の産駒平均収得賞金割合を数値で表わしたものになります。

1.00が平均で、この数値が大きくなればなるほど、その種牡馬の産駒が、多くの賞金を獲得していることを表わします。

算式では、(産駒総収得賞金÷産駒出走頭数)÷(出走馬総収得賞金÷総出走頭数)となります。

息を入れる

レース中に使われる用語になります。

特に逃げ馬に使用しますが、レース途中でラストスパートの為に走るペースを落として、スタミナを溜めておく作戦です。

単純にマイペースで逃げると最後の直線で馬が疲れてしまうので、体力をいかに温存しながら逃げるかというところもレースの重要なポイントです。

一完歩

名の通り、競走馬の歩幅のことを示します。

レースの実況で「一完歩、二完歩ぐんぐん伸びてきます」などと話されることもあります。

レースでの馬の一完歩は、約7から8mといわれています。

逸走

レース中に決められたコースを走りますが、コース外に飛び出してしまう馬もおります。

この状態を逸走と言います。

レースを続行することは可能ですが、一度、逸走し始めたところに戻ってからでなければいけません。

一杯

レースで馬の持っている力を使い切り、その後、体力が無くなり失速することを言います。

焦れ込む

レース前に落ち着いている馬もいればそうでない馬もいます。

焦れ込む状態とは、発走前に興奮してしまい、落ち着かない様子を言います。

馬の症状としては、ひどい発汗をしていたり、口から泡を出していたりします。

レース前にそのような状態になっている馬は、興奮してかなり体力を奪われているの肝心のレース前に疲れている場合が多いので注意です。

馬なり

レースや調教で使う用語です。

鞭で叩いたり、手綱をしごいたり馬に負荷をかけず、馬自身の走りを行っている状態を言います。

実況などでは持ったままと表現されることもあり、馬自身が楽に走れ、力を余している状態を言います。

馬番

レースに出走する馬に1頭ずつ番号が付けられます。

馬のゼッケンはこの馬番号になります。

抑える

ゲートを上手く飛び出し、好スタートを切った馬に対して、騎手が手綱を“おさえるように”してペースを落とし、マイペースに持ち込むことを言います。

この際、馬の機嫌を損ねないように行わないと、馬の行きたい気持ちをぶつかり、制御がし難くなります。

折り合い

騎手と馬の呼吸が合うことです。

騎手と馬の呼吸がぴったりの場合は、「しっかり折り合っている」と表現できますが、逆に、呼吸が合わない場合は「かかる」と表現します。

返し馬

レース前に、パドックから本馬場に入ってくる出走馬が、発走までの間にコースで足ならしをすること。

馬のウォーミングアップ。

勝ち馬

基本的には1着の馬を指しますが、勝馬投票券からの勝ち馬では、複勝を含め、その対象となるすべての馬のことも指します。

出走馬が7頭以下のときは2着までとなり、8頭以上のときは3着馬までが勝ち馬となります。

カンカン泣き

レースに出走する競走馬は、それぞれに合わせて斤量を背負っています。

その中で競走馬が重い斤量に苦しむ状態を言います。

競走馬が斤量に苦しんでいる状態を「○○はカンカン泣きする」というように表現します。

カンパイ

発走委員が真正な発走でないと認めた場合に発走をやり直すことを言います。

ゲートからスタート後、200m地点に白い旗を持った係員がおり、発走委員の合図を受けて白い旗を振り、騎手に発走のやり直しを知らせる場合があります。

利き足

人間でも、利き手があるのと同様に馬にもあります。

例えば右脚が利き脚なら右脚を先に出して歩くように、馬も利き脚によって左右どちらかを先に出す体勢で走ります。

左脚が先の場合を左手前、右脚が先の場合を右手前と呼んでいます。

競馬場の各コーナーのでは得意不得意に関わらず、右回りなら右手前、左回りなら左手前で走らなければなりません。

もし、それを逆の手順で回ってしまうと、先行する脚が外側になる為、外へ外へと進んでしまいます。

騎坐変

落馬原因のひとつです。

障害競走で馬が着地に失敗したり、つまずいた拍子に鐙が外れたりして騎手がバランスを崩すことを言います。

斤量

レースでの負担重量のこと。

現在はkgを使用していますが、競馬初期は斤(0.6kg)単位だったので、この斤の語が残っています。

口取り

馬の口をとって発馬機内に誘導したり、暴れそうな馬を抑さえていることを言います。

また、勝った馬がウイナーズ・サークルで行う記念撮影のことを言う場合もあります。

口向き

馬具の一種として金属製で騎手の手綱と繋がる馬の口に含ませる馬銜(ハミ)というものがあります。その馬銜(ハミ)受けの状態です。

馬銜(ハミ)は手綱を通じて騎手の意志を馬に伝えることができます。

またその一方で、馬の意志を騎手が感じ取ることができるものです。

この意思疎通を行っている状態が口向きで、調教でもこの口向きを良くするために取り組まれています。

クラシックレース

牝馬限定の桜花賞、優駿牝馬(オークス)に加え、牡馬牝馬出走可能な3歳限定戦である皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞の総称です。

この5つのレースは古い伝統をもつ3歳馬だけのレースで、イギリスのクラッシックレース競走から創設されました。

軽速歩

「けいはやあし」と読みますが、これは速歩の際に、騎手が馬の動きに合わせて鐙(あぶみ)に立ち鞍に座る動きを繰り返すことを言います。

速歩は、反撞(はんどう)による人馬への負担を低減できる重要な技術です。

気配

競走馬の動きや仕上がり具合などを中心に、レースに向けた競走馬を総合的に観察した雰囲気のこと。

検量

レースの出走馬ごとに決められた負担重量を検査するために騎手が検量します。

検量は2回あり、レース発走の50分前までに出走する騎手全員が行う前検量(前検量と、レースが終わった後、7位までの騎手と裁決委員が特に指定した騎手が行う検量を後検量(後検量)と言います。

降着

5着までに入り入線した馬に対して、「その走行妨害がなければ被害を受けた馬が被害を与えた馬に先着していた」と裁決委員が判断した時に、被害を与えた馬を、被害を受けた馬のすぐ後の着順に決定することです。

裁決委員

着順の確定、失格、降着の裁決の申立ての裁決を行います。

出走馬または騎手に対する保安措置と制裁及び競馬の公正を害する行為を取り締まる事務を行う執務委員にことを言います。

再審査

調教が不十分な馬や健康に支障があると認められた馬に対して、裁決委員が科す調教状況や馬体審査のことを言います。

ささる

競走中や調教中に突然内側に斜行することを言います。

鞭を入れるとそうなることが多いですが、これに対して外側に斜行することは、「ふくれる」と言います。

デビューから浅く競走経験の少ない馬や気性が荒く、騎手のムチに大きく反応しすぎてしまう馬に良く見られます。

蹉跌

馬がつまずくことを言います。

三分三厘

レースでの3から4コーナーにかけての中間あたりを示します。レースではこの部分が勝負どころになります。

仕掛ける

レースでジョッキーが勝負と感じたところで、馬にペースを上げて気合を入れて、スパートをかけること。

このタイミングが重要で、勝負するのが早いと馬がゴール前でバテてしまう為、「仕掛けるのが早かった」などと言います。

またレースとは違い調教での用語は、馬の気分のままで回ってゴール前で軽く負荷を掛けて気合を入れることを仕掛けると言います。

失格

5着以内に入線した順位が、何らかの取り消しによって着を失うことを言います。

定義としては、

・「極めて悪質で他の騎手や馬に対する危険な行為によって、競走に重大な支障を生じさせた」と裁決委員で判断した場合。

・走路の外に逸走してしまった際にその地点へ引き返さないでレースを継続した場合。

・定められた時間を超えての入線をした場合。

・負担重量の不足(前検量から後検量の重量を差し引いた重量が1kg超過)

・その他、禁止薬物の使用、不正協定の実行等が失格事由

が定められています。

競走から5年以内に禁止薬物の使用や不正協定の実行が判明した場合には、競走馬は失格となりますが、投票券上は変更されません。

斜行

レース中に馬が斜めに走ることを言います。

ジョッキーが注意義務を怠り、他の馬が走っているのを邪魔した際には制裁を科されます。

出走停止

レースの公正を確保する為に、馬が下記の各項に該当する場合は期間限定で、その馬の出走停止を実施する。

・レース中に他の馬に危害を及ぼすおそれがある場合。

・十分な調教が行われていない場合。

・健康上レースに支障があると判断した場合。

・馬の競走能力を高めたり、減じたりする薬品や薬剤を使用した場合。

・レースに関して、不正な協定を実行したり、その他不正な目的でレースに関わった恐れがある場合。

出走取消

出馬投票(馬券発売)後、装鞍所に入るまでの間にレースへの出走を予定している馬が、急な疾病などで、裁決委員の許可を受けて出走を取り消すことを言います。

出馬投票

レースに出走するためには申込みが必要で、その最終申込みのことを指します。

通常はレースが行われる週の木曜15時が締め切りです。

ただしGIレースについては14時に締め切られます。

障害競走

レースを行うコースに設置された、複数の障害物を越え、ゴールへの到達を競うレースを障害競走と呼びます。

具体的な障害物は、竹柵、生籬(いけがき)、水濠、土塁等です。JRAの札幌、函館以外の競馬場で障害レースが行なわれております。

また、中山、東京、京都、阪神では春、秋と各2回、小倉、新潟では夏に各1回、合計で年10回の障害競走の重賞レースが組まれています。

昇級戦

レースでは、新馬・未勝利から勝ち上がる形でレースが組まれています。

昇級戦とは、この勝ち上がった次のクラスが一つ上がったレースでの初戦を言います。

白旗

レース開始時にゲート前方200メートル地点に立っている人が持っている旗のことを指します。

発走委員がおり、正しい発走でないと認めた場合に振る赤旗を受け、この白旗を大きく左右に振ります。

これをカンパイといい、スタートをやり直します。

ジョッキーはこの合図を見て馬を止めます。

審議

裁決委員が、レース中の走行妨害でゴール順の第5位までの着順を変更する可能性があると判断した際に、失格もしくは降着の裁決申立てがあった場合に競走を不成立とする可能性がある場合、競走後の検量により着順変更(失格)の可能性があると認めた場合等に、着順掲示板に青背景白抜き文字で「審議」と表示されます。

進上金

馬主の預託馬がレースに出て、賞金を獲得した場合に馬主が管理している調教師や騎乗した騎手等の厩舎関係者に支払う成功報酬のことを言います。

新馬戦

いわゆる競走馬のデビュー戦のことを言います。

新馬戦に勝利すると500万下以上のクラスレースに進み、勝てなかった馬は未勝利戦というまだ勝利ができていない馬のレースに出走します。

新馬戦は夏の2歳戦からスタート。

3歳の春頃まで開催されます。

スタミナ・インデックス

種牡馬の産駒の平均勝ち距離のことを示します。

短距離戦中心の2歳戦と障害戦を除いて計算します。

その結果として、その種牡馬の産駒の距離適応性を判別できます。

しかし、母馬の資質が加味されておらず、スタミナ・インデックスが100%、産駒に順応するとは言えません。

走路監視

各コーナーに走路監視塔というものを設置しており、レースごとに走路の確認を行い、馬場に入場してきた出走馬の様子やレースの中で斜行や不正などがないかを監視します。

内容を裁決委員に報告し、裁決委員の業務に繋げます。

また、この監視塔からレースをビデオで撮影する業務も行なっています。

外枠発走

出走する馬の使用するゲートでトラブルが起こり使用できなくなった時や、そのゲートから発走予定の馬がゲート内で暴れ、その後も他馬に影響を及ぼすと認められた馬は、レースに出走する馬の一番外側のゲートから発走することになります。

滞在競馬

普段馬が所属している厩舎は、東は美浦、西は栗東の2箇所になります。

ただレース出走において遠征する際は、レース当日より前に出走予定の競馬場に入厩してレースに臨むことがあります。

物理的に当日の輸送が不可能なローカル競馬や東西の移動や、馬自身が輸送に弱くてレースで能力を出せないタイプの場合は、早めに入厩させて落ち着いた状態でレースに挑むことがあります。

タイムオーバー

重賞競走、国際招待競走等の競走以外のレースに出た馬が、1着の馬より定められた時間を超えてゴールしたときは、翌日から起算してJRAの定める期間に平地競走への出走ができません。

ただし、裁決委員がやむを得ないと認めたときは適用されません。

未勝利馬がタイムオーバーになると1回目は1ヶ月、2回目以上は2ヶ月、3回目以上は3ヶ月以上出走できません。

叩く

意味としては2つあります。

1つは、レース中に馬に気合を入れるためにムチを入れることです。

もう一つは、休み明けにレースを使うときの表現として使います。

意味としては、休養後で馬が仕上がり途上の時に一度レースに出て、馬の調子を上げることとして使います。

「休み明けを一度叩いて仕上がってきた」なんて言われます。

溜める

脚を溜めると表現するとわかりやすいですが、差しや追い込みの馬が、レース中にペースを落としてスタミナを温存することを言います。

脚を溜めて直線にかけるなんて言われます。

着差

先にゴールした馬の鼻先とその次にゴールした馬の鼻先の間隔を意味します。ハナ、アタマ、クビという表現は、競馬用語です。

馬の身体で着差を表現します。

表現としては、ハナ、アタマ、クビ。それ以上は馬身(半馬身や2馬身など)と表現しますが、10馬身を超える着差は大差と表現されます。

着順

ゴールした順位のことです。

競馬のルールとして、馬の鼻先が基準となっていますので、仮に馬の脚が鼻よりも先に出ても順位には関係ありませんのでご注意ください。

着順変更

レースにおいて何らかの理由で失格になってしまった馬がいた場合に、その馬の着順を取り消して着順を変更します。

また、走行妨害などで降着になった馬がいた場合は着順を変更し、順に着順を繰り上げるルールになっています。

手がわり

それまで騎乗していた騎手から別の騎手に乗り替わることをいいます。

テン

最初という意味です。使い方としては、テンのスピートなんて言うと、スタートしてすぐのスピードのことを指します。

また、テン乗りと表現すると、今回騎乗の騎手が初めてその馬に騎乗することをいいます。

デッパ

発馬のことを言います。

使い方としては、ゲートを出るのが苦手な馬でスタートが出遅れてしまうタイプの馬をデッパが悪いと言います。

出ムチ

スタートダッシュをしたい時に使います。

スタートが苦手な馬や何が何でも最初から前に先行したいときに、スタートしたらすぐにムチを使って気合いをつけます。

二走ボケ

休養から明けて1戦目で好走して、2戦目で人気になった馬が、2戦目のレースで凡走することを言います。

入着馬

5着までにゴールし、本賞金獲得に関係のある馬のことを言います。

歯がわり

人間同様に馬も歯が抜け替わります。

早熟な馬は2歳暮れ頃から始まりますが、だいたいの馬は3歳の春先に始まります。

人間と同じく、痛みがあるために食欲がなくなったり、体調が上がらなかったりと、この時期は調整が難しくなります。

時期的にも3歳馬のクラシックシーズンと重なり、勝負のポイントになることもあります。

発情

繁殖を行う牝馬が種付けされる時の状態です。

この状態でなければ種牡馬を受け入れることができません。

ただし、繁殖牝馬はいつでもこの状態ではなく、暖かくなる春から数ヶ月この時期が訪れ、約3週間周期でやってくる。

期間としては5~6日間継続します。この期間が発情期です。

この発情期が競走馬に出て来た場合は、レースに集中できず能力を発揮できない場合があります。

発馬

レースでの馬のスタートです。デッパと表現されることもあります。

端をきる(ハナをきる)

先頭を単独で逃げることを言います。

ハロンタイム

レースでの200メートルごとのタイムのことを言います。

常に、その時点で先頭の馬が基準となり計測されます。

通常、スタートから200メートルごとに計測を行いますが、100メートルの位が奇数距離のレースでは、最初の100メートル。プラス200メートルごとという計測が行われます。

非抽選馬・非当選馬

レースでは出走可能頭数が決まっており、「出走できる馬」、「非当選馬」、「非抽選馬」に分かれます。

「出走できる馬」の決定方法は、レースよって異なりますが、出馬投票締切前日までの「獲得賞金」、「競走成績」、「出走間隔」等の定められた基準によって決定されます。

その基準を満たせず、出走できず除外された競走馬のことを「非抽選馬」といいます。

また、基準を満たしたものの、同一順位が多数の場合は、抽選が行われ、その抽選に漏れてしまい除外された競走馬のことを「非当選馬」と言います。

ファンファーレ

レースのスタート前に流れる音楽のことです。

競馬のファンファーレは、競馬場やレース条件によって流れる音楽が違います。

「札幌・函館競馬場」「福島・新潟競馬場」「東京・中山競馬場」「京都・阪神競馬場」「小倉・中京競馬場」用の5種類のファンファーレがあります。

その中でも一般レース、特別レース、重賞レースというようにレースの条件によって異なる音楽が使われます。

さらにGI・JpnIレースに限っては、関東(東京・中山)、関西(京都・阪神・中京)で専用のファンファーレが使われます。

宝塚記念だけは特別で一般の公募によって選出されたファンファーレが、1999年から使われています。

一方、障害レースにおいては競馬場に関わらず「J・GI」「J・GII、J・GIII、特別・一般レース」用のファンファーレが使われています。

ふくれる

コーナーで上手く回り切れず、外へよれるように走ってしまい、大回りになってしまうことを言います。

放馬

返し馬の際に起こりやすいもので、レース前に馬が興奮し、乗っていた騎手を暴れてふり落とし、走り出してしまうことを言います。

帽色

レースで騎手が被っているヘルメットの色です。

色は枠によって定められており、1枠白、2枠黒、3枠赤、4枠青、5枠黄、6枠緑、7枠橙、8枠桃と定められています。

見せ鞭

気性難で実際に鞭を叩いてしまうと気分を損ね走らなくなってしまう馬もおり、そのような馬に対して、鞭を馬の視野入るようにちらつかせ、走る気を促します。

その他でも、素直で反応が良い馬は、急に叩くと大きく反応する場合があるので、これから叩くぞということを先に馬に知らせるために使う場合もあります。

持ちタイム

これまでに馬がレースで記録した最も速いタイムのことを言います。

モンキー乗り

鐙(あぶみ)を短くし、膝を前に突き出し、お尻を鞍から離して、前傾姿勢で追う騎乗フォームのことを言います。

木の枝に猿が跨ったように見えるとのことで、このように呼ばれるようになりました。

1890年代にアメリカのトッド・スローン騎手が考案したとされており、日本では、戦後になってから使われるようになりました。

それまでは天神乗りと呼ばれる騎乗で、長い鐙でお尻を鞍につけて、上体を起こす乗り方が中心でした。

よれる

レース中に最後の直線で内や外に急に斜行することを言います。

同じように斜行する表現として「ささる」や「ふくれる」などと表現されますが、それらは気性的な問題を表しています。

「よれる」という状態は、直線で追われて馬が一杯いっぱいになり、脚がもうついていかなくなってフラフラして来た状態を表します。

落鉄

馬が足につけている蹄鉄(靴のようなもの)が外れて落ちてしまうことを言います。

ラップタイム

スタートから200メートルごとに計測するもので、スタートからその地点までの走ったタイムのことを言います。

レコード

競馬では、レースの走破時計の新記録を表します。

レコードタイムと呼ばれ、その競馬場でのレコードをコースレコード。

中央競馬における全国競馬場のコースレコードの中で、もっとも速いものを中央競馬レコードと呼びます。

連闘

今週もレースで走って、次週もレース走ることを言います。

要するに2週連続の出走です。

レース間隔

馬がレースに出走してから次のレースに出走するまでの間隔のことを言います。

例えば6月1週目にレースに出て、次の1週間を丸々休んで、再来週のレースに出てくることを「中1週」と表現します。

6月1週目にレースに出て6月2週目にもレースに出る場合は「連闘」と表現されます。

枠順

レースで馬が発走する時の枠順です。

出馬投票締め切り後に、抽せんで決められます。

年末の締めG1にあたる有馬記念では、田中将大投手による公開抽選が行われました。

輪乗り

レース前に、ゲートの後方に集合した出走馬たちが、ゲートへ入る合図がかかるまで輪を描くようにゆっくり歩きながら待機します。